EB xelor はHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)を基盤とした、次世代の自動車のE/Eアーキテクチャを開発するための、オールインワンのソフトウェアプラットフォームです。EB xelor は、エレクトロビット(EB) の最新の製品や第三者機関のソフトウェア、オープンソースのコンポーネントを統合して、複雑なプロジェクトを管理します。自動車メーカーや部品メーカーがイノベーションを加速して製品の差別化を強化し、量産までの期間を短縮するための基盤となっています。
メリット
時間とコストを節約
EB xelor はすぐにお使いいただける HPC 開発プラットフォームで、導入後当日からアプリケーションをホスティングすることができます。EB xelor は、主要な自動車向けソフトウェア製品を何千時間にも相当するプロジェクトの経験を活かして開発されました。ユーザーの皆様は、HPC エンジニアリング作業を30% 近く低減することができます。
車両のライフサイクルを通してバリューを提供
EB xelor は 、エレクトロビット の 30 年に渡るソフトウェア開発と最新の技術を組み合わせ、車載グレードのセキュリティと安定性を長期的に保証します。EB xelor では更新やセキュリティメンテナンスが継続的に行われ、製品の新機能が追加されるため、車両が廃車となるまで既存のソフトウェアを再利用、スケーリングすることができます。
イノベーションと差別化に注力
インテリジェントなコネクテッドカーが主流となっていく中で、企業はROI(投資利益率)の最大化につながるようなソフトウェアの差別化を行う必要に迫られています。EB xelor には、セキュアで安定性があり、アップグレード可能な次世代 HPC 向けソフトウェアスタックの開発に必要な要素が、全て揃っています。EB xelorを活用すると、インフラストラクチャの開発に費やす時間を短縮して、自社独自のイノベーションにより多くの時間を取ることができます。
次世代 HPC の構築に必要な柔軟性
自動車アーキテクチャは、個別のECU(電子制御ユニット)の複雑なネットワークから、少数の非常に強力な HPC へと進化しています。EB xelor を活用すると、ハードウェアとソフトウェアを分離することができるため、複雑な将来の自動車の設計を効率化することができます。また、統合作業を簡素化して、柔軟性を向上させることができます。
追加費用を抑えて豊富な知識を活用
EB xelor は、あらゆる SoC(system-on-chip) および HPC ユースケース向けに最適化され、さらにプリコンフィグレーションされたスケーラブルなプラットフォームです。EB xelor を活用すると、費用がかかる独自のソフトウェアプラットフォーム開発は不要になります。EB xelor はパッケージ製品なので、導入後すぐに使用して、差別化につながらないソフトウェアの開発要件を全て管理させることができます。ユーザーの皆様はビジネスの成功につながる自社製品の開発に注力することができます。
業界のリーダーからの継続的なサポート
1 億台の車両に 10 億以上ものデバイスを実装した実績のあるグローバルパートナーが、EB xelor の利用をサポートします。業界のリーディングカンパニーが製品サポートと更新、継続的なアシスタンスを提供するので、安心してご利用いただけます。
主な機能
EB xelor では 、30 年に渡る車載ソフトウェア開発の実績が、単独の統合プラットフォームに組み込まれています。
- NXP S32G および Renesas R-Car H3 などの次世代 SoCデバイスを採用して、最新の HPC 環境向けに最適化
- Adaptive AUTOSARとLinux(EB corbos)を基にした高性能の機能安全ソフトウェアスタックと、リアルタイムでセーフティソフトウェアスタックであるClassic AUTOSAR(EB tresos)、ハイパーバイザー、HPC アップデートとプラットフォームのヘルス管理機能ソフトウェアを統合
- ビルドの自動化と統合の促進のためのツールやサービスも統合
- Renesas および NXP の高度なサードパーティのソフトウェアを採用
- 継続的なアップデートと検証済みのインテグレーションで、車両のライフサイクルを通して車載グレードのセキュリティと安定性を実現
- 複雑な HPC 要件を満たすための幅広いシステムコンフィグレーション機能
- ソフトウェアの再利用と相互運用性、スケーラビリティが継続的に可能
- ボディコントローラーやUX (ユーザーエクスペリエンス)システム、ADAS(先進運転支援システム) などさまざまなユースケースに対応
EB xelor に含まれるエレクトロビット製品
Classic AUTOSAR ベーシックソフトウェア、オペレーティングシステム、およびカスタマイズされたツール環境。
安全でセキュアな高性能コントローラ向けのソフトウェアベース。新しい Adaptive AUTOSAR プラットフォームに準拠する包括的ソフトウェアフレームワークを提供します。
単一の CPU 上で複数のゲスト OS を実行するための仮想化環境を提供仮想マシンは、セキュリティの緊急度が高いセーフティ関連のリアルタイムアプリケーションをサポートするため、空間的および時間的に隔離されます。
自動車業界向けのコンテナベースの Linux ディストリビューション。多様なアプリケーション間の依存関係管理の課題を解決して、お客様によるカスタマイズに対して変動性を提供、効率的な長期的保全性を実現します。
VWの新型EV、「ID.3」

「ID.3」 は VW 初のEV(電気自動車)で、少数の強力な HPC で駆動される次世代アーキテクチャが特長です。
VW はエレクトロビットの製品ラインから、複数の主要なソフトウェアパッケージを利用しています。その多くは現在ではアップグレードされ、完全な統合製品として EB xelor に組み込まれています。
EB のソフトウェアは、ICAS1 ボディコントローラーおよびゲートウェイ、ICAS3 インフォテインメント、OCU4 車載通信ユニット、トランシーバーモジュールを初めとして、VW による ID.3 の複数の ECU の開発に貢献しています。